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投稿日: 2024.07.14 15:52
更新日: 2024.07.15 16:07

佐藤万璃音 2024年ELMS第3戦イモラ レースレポート


ル・マン/WEC | 佐藤万璃音 2024年ELMS第3戦イモラ レースレポート

佐藤万璃音、ELMS第3戦イモラは苦しいレースを戦い、ノーポイントに終わる

 昨季2023年よりELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズへの挑戦を開始した佐藤万璃音(ユナイテッド・オートスポーツ所属24歳)が、7月6~7日にイタリア、イモラ・サーキットで開催された2024年ELMS第3戦『4 HOURS OF IMOLA』に参戦。予選8番手からスタートし、4時間レースでの逆転を目指して一時は佐藤万璃音のドライブで4番手まで追い上げましたが、終盤、チームメイトのベン・ハンリー選手が周回遅れのマシンと接触し、右リヤサスペンションにダメージを受け、大きくタイムロス。さらにレース後にドライバーの最低義務乗車時間が欠けていたため、1周+43秒のペナルティを受け、19位ノーポイントに終わりました。

 今回のレースの直前に、チームはル・マン24時間耐久レースでのLMP2クラス優勝を果たしたことで大いに盛り上がった雰囲気でイモラ入りしました。しかしそれに反して、この週末はテスト走行やフリー走行を通じて、満足のいくセットアップを見いだせないまま予選を迎えることとなってしまいました。このままの状態ではトップ10に入ることすら危ぶまれるなかで、予選ではベン・ハンリー選手が素晴らしい走りを見せて8番手グリッドを確保しました。

 スタートドライバーは、フィリップ・ウグラン選手が担当し、着実な走りでふたつポジションをアップし、予定より1周早くピットイン。しかしアウトラップでトラフィックに引っかかってしまい、後方から2台のマシンにオーバーカットされてしまいました。

 しかしユナイテッド・オートスポーツ22号車のペースそのものは悪くなく、佐藤万璃音にドライバー交代すると、ふたたび追い上げを開始。次々と前を行くマシンをパスし、1スティントを終えた段階で7番手、そして5番手から4番手を追い上げるタイミングでピットイン。そのタイミングでバーチャル・セーフティカーが出てしまい、本来であればもう1周行きたかったところでしたが、ガソリンがギリギリで断念し、作業に時間がかかったこともあってタイムロス。2スティント目を7番手からリスタート。周回を重ねてもペースは悪くなかったのですが、リスタートに向けてニュータイヤを装着したマシンが多く、思いどおりのオーバーテイクができないまま5番手でベン・ハンリー選手へとバトンタッチし、チェッカーを目指しました。

佐藤万璃音 2024年ELMS第3戦イモラ レースレポート
佐藤万璃音/ベン・ハンリー/フィリップ・ウグラン組22号車オレカ07・ギブソン(ユナイテッド・オートスポーツ) 2024年ELMS第3戦イモラ

 しかしピット作業に時間がかかったのか、周囲が少量のガス補給でピット作業を終えたのか、リスタート時にはふたたび7番手までドロップ。1台抜いてさらに追い上げようとしたところで、ターンイン時に後方から周回遅れのマシンに当てられてしまい、右リヤサスペンションにダメージを負ってしまいました。その際にFCYが出されており、ピットロード入口は閉鎖されておりましたが、エマージェンシー・ピットでピット作業をする以外に方法はなく、当然のことながらペナルティを受けてしまい、大きく順位を落とす結果となってしまいました。

 このピットでの修復作業に時間がかかり、ベン・ハンリー選手のドライブ時間が最低時間に達しなくなってしまったことから、レース後に1周と43秒のペナルティが加算され、最終結果は総合19位、クラス11位でノーポイントという残念な結果に終わりました。

■佐藤万璃音のコメント

「今回のレースはテストからフリー走行まで、マシン本来のポテンシャルを引き出すことができず、チームが狙ったペースに届かないうえに、ドライバーとしても乗りやすくないという厳しい状況で予選を迎えることとなりました。もちろん大幅にセットアップを変更することもトライし、なんとか戦える状況まで煮詰めることはできましたが、この週末は運も自分たちを見放した感じでした」

「レースのペースは悪くなく、ふたりのチームメイトも、もちろん自分も頑張ってプッシュし続けましたが、自分たちにとって最悪のタイミングでFCYが出たり、SCが出たりと、レース展開にも運が無かったと思います。最後はペナルティもあって、19位完走、ノーポイントという悪夢のような結果です」

「第2戦が終わった段階ではポイントランキングで7ポイント差の2位でしたが、今回のレースを終えた段階では、首位から22ポイント差の5位までドロップしてしまいました。しかしまだレースは前半戦を終えたところです。まだまだ残されたレースで逆転できるチャンスはあると思っていますし、あくまでシリーズチャンピオン獲得を狙っていますので、チーム一丸となってリベンジしたいと思います。今回も応援ありがとうございました」


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