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投稿日: 2024.10.21 10:16
更新日: 2024.10.21 10:30

ホンダ/HRC 2024スーパーGT第7戦オートポリス レースレポート


スーパーGT | ホンダ/HRC 2024スーパーGT第7戦オートポリス レースレポート

重いハンディを負うSTANLEY CIVIC TYPE R-GTが表彰台まであと一歩の4位に

 10月19日(土)~20日(日)、オートポリス インターナショナルレースコース(大分県)で2024年度SUPER GTシリーズ第7戦『AUTOPOLIS GT 3Hours RACE』が開催され、GT500クラスに5台のシビック・タイプR-GT、GT300クラスに1台のNSX GT3が出走しました。週末のオートポリスは搬入日の18日(金)までは季節外れの夏日でしたが、公式予選が予定されていた19日(土)は一転、朝から降雨と霧に見舞われました。

 午前中は悪天候と視界不良により公式練習のセッション開始を見合わせる時間が長く続き、最終的には土曜日に行われる予定だったすべての走行がキャンセルとなりました。これに伴い、公式予選は決勝日の20日(日)8時からGT300、GT500それぞれ30分間のセッションを設け、そこで記録されたベストタイムを採用してスターティンググリッドを決定することになりました。

 決勝日を迎えたオートポリスは曇り空で、雨はやんだものの気温・路面温度ともに低下しました。前日に降った雨の影響を受けて、ところどころにウエットパッチが残る路面コンディションで公式予選が8時から始まりました。GT500クラスのタイムアタックでは、17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)がCIVIC TYPE R-GT勢の最上位となる4番手につけ、16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)が6番手、100号車 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)が7番手、8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)が11番手、64号車 Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)が15番手というポジションでスターティンググリッドが決まりました。

 13時20分、薄い雲の隙間から青空も覗くドライコンディションで3時間レースのスタートが切られました。CIVIC TYPE R-GT勢最上位の4番手から加速した17号車(塚越)は3番手の14号車GR Supraに詰め寄り、6周目に入る第1コーナーでオーバーテイクし、3番手に進出しました。7番手からレースを始めた100号車(牧野)はじりじりと順位を上げ、スタート後1時間が経過するころにセーフティカー(SC)が入った時点で5番手に進出していました。

 1時間を過ぎ、35周目に17号車(塚越)と100号車(牧野)が給油のためピットインし、それぞれドライバー交代を行いました。17号車(太田)はピットアウト後の38周目、100Rで前方の14号車をオーバーテイクしようとした際に、押し出されるかたちで接触。これによりコースオフし、バリアにクラッシュして走行不能となりレースから脱落しました。

 17号車に代わって100号車(山本)がCIVIC TYPE R-GT勢最上位に進出。100号車は60周を走り2回目の給油ピットインを行いましたが、ドライバー交代はせず山本が引き続きステアリングを握ってコースへ復帰しました。直後に第3コーナーで64号車(伊沢)がコースオフしたため、ふたたびSCがコースに入ります。タイミングよくピット作業を終えてレースに復帰した100号車(山本)は事実上の3番手に順位を上げ、さらに前を走る23号車 Zに迫りました。

 しかしサクセスウエイト(SW)が86kgに達した100号車(山本)は、3段階で定められた燃料流量リストリクターを最も小径にするハンディを背負っており、燃料流量リストリクターのハンディがない23号車をオーバーテイクするには至りませんでした。100号車(山本)はその後タイヤの消耗も進み、SWの軽い3号車 Zの接近を許す展開となりました。

 100号車(山本)は懸命に3号車を抑え込む力走を続けましたが、86周目に追いつかれるとオーバーテイクされ4番手に後退。そのままスタートから3時間で92周を走りきって、チェッカーフラッグを受けました。16号車(大津)は6位でフィニッシュし、それぞれ選手権ポイントを獲得。第7戦を終えて獲得ポイントを51点に伸ばした100号車(山本/牧野)は、53点の36号車 Supraを追うポジションを守って、SWが半減となる次回のモビリティリゾートもてぎ戦を迎えます。

●佐伯昌浩 Masahiro Saiki

「悪天候によってワンデーレースになったことが影響して、朝からバタバタした展開になりました。そのため、100号車以外のCIVIC TYPE R-GT勢があまりいい形でレースを終えることができず、ライバルに選手権ポイントを奪われるかたちになってしまいました。しかし、ハンディを背負った100号車が、ハンディを背負っていない、または同等のライバルに対しそれ以上の結果を出しているので、マシンのパフォーマンスは証明できたと評価しています」

「シリーズランキング上位は、ポイントが拮抗した状態になりましたが、残り2戦でしっかりポイントを重ねてチャンピオンを獲得できるよう頑張ります。引き続き応援をよろしくお願いします」

●山本尚貴 Naoki Yamamoto
#100 STANLEY TEAM KUNIMITSU

「想定していなかったワンデーレースで難しい週末になりましたが、チームがいい仕事をしてくれました。ドライバーとしては、終盤まで表彰台圏内を走っていたので悔しい結果ですが、燃料リストリクターなどの条件を考えると4位で終われてよかったと思います」

●牧野任祐 Tadasuke Makino
#100 STANLEY TEAM KUNIMITSU

「燃料リストリクターが入って厳しい状況のなか、ドライバーとしてできることはやれたと思います。なによりチームがすばらしい仕事をしてくれた結果です。選手権ポイントを重ねることはできましたが、先のことは分からないので気を抜かずに頑張ります」


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