更新日: 2017.10.27 14:04
スバルの最新情報に触れるテックツアーに参加。クルマはもちろん、ボーイングの体感試乗も
レガシィは今回のマイナーチェンジによりD型に。外観も含め更新されたため、俗に言う“ビッグマイナーチェンジ”となった。その変更点は多岐にわたり、デザイン、先進安全性、装備の仕様、性能向上などで20項目以上も改められている。
比較的高速となる周回路が試乗に使われ、またその周回数も2周に限られたこともあり、その先進性のすべてを感じることはできなかったが、それでもスバルの持ち味である『シンメトリカルAWD』のメリットを活かした安定性を享受することはできた。
簡単に言ってしまえば、市街地レベルのスピード域であれば、どんな馬鹿げたハンドル操作、ペダル操作をしても何事も起こらない(起こりもしない)という安心感。車両の素性としてただでさえ安定しているレガシィに、『アイサイト』を軸とした国内最高とうたわれるスバルの最新装備が加わるのだから、安全を買うという意味でも非常にオススメなクルマだ。北米で爆発的に売れている理由もよく分かる。
一方のBRZは、スバリスト垂涎のSTI仕様。先述したタイムラグを設けての掲載理由は、実はこの車両にある。2013年、15年に続き限定100台で発売されるこのBRZ STI sportは、10月25日にモーターショーの会場で正式発表されることとなっていたため、写真の掲載はもちろん文章での紹介もNGとなっていたのだ。
詳細はコチラに記載しているため割愛するが、試乗時の印象は当然レガシィとはかなり異なる。こちらも2周のみの走行だったが、途中にパイロンでスラロームが用意されるなどBRZの持ち味を感じることはできた。
2012年にBRZが発売された際、関係者が「水平対向エンジンはFR(フロントエンジン&リヤドライブ)レイアウトでこそよりメリットがあります。FFや4WDではデフ(ディファレンシャルユニット)がエンジンの下に来ることになり、エンジン高を上げざるを得なかったのです」と語っていたことを思い出した。
その低重心の恩恵を享受したBRZを、WRC世界ラリー選手権やGT、ニュル24時間で活躍するSTIが仕立て上げたのだから、刺激に満ち溢れたものとなることは間違いない。
“スポーティーカー=ガチガチ”といった一昔前の概念で作られる市販車はさすがにもう見かけないが、『フレキシブルVバー』などの採用によりSTIチューニングはその二段階先を行っているように感じられた。
ネコ科動物のようなしなやかな躍動感。言葉で表現するのは難しいが、実走させた際のイメージはそのようなものだった。
もうひとつ強く印象に残ったのがサウンド。STIモデルだけに搭載されるものではないが、『サウンドクリエータ』による吸気音とエキゾーストノートのマッチングが素晴らしく、踏んでいる時はもちろん、減速時のブリッピングでもニヤニヤできる音作りがなされていた。