クルマ ニュース

投稿日: 2020.07.08 17:00
更新日: 2020.07.08 18:03

アウディ、クーペを連想させる電動SUVの『Q4スポーツバック e-tron concept』を発表


クルマ | アウディ、クーペを連想させる電動SUVの『Q4スポーツバック e-tron concept』を発表

 Audi Q4 Sportback e-tron conceptは、コンパクトクラスでありながらも、広い室内を特徴としています。その余裕ある積載スペースによって、この電動SUVは、俊敏なオールラウンダーとしての素質を備えています。コンパクトな外寸法とは対照的に、2.77mのホイールベースは、1クラス上の室内スペースを実現しています。

 電気自動車のQ4 Sportback e-tron conceptには、室内スペースを制限するトランスミッショントンネルが存在しないため、フロント及びリヤシートの両方で、外観から想像するよりも遥かに広いスペースと快適性を提供します。

 さらに、インテリアの配色も広々感を強調しています。インテリアの上部は、暖色系の明るい色を基調にする一方で、フロアには暗色系のカーペットが採用され、見事なコントラストを醸し出しています。ヘッドライニング、ウィンドーピラー、ドアレールとダッシュパネルの上部には、ホワイトとベージュのマイクロファイバー・テキスタイルが採用されています。

 Audi Q4及びQ4 Sportbackにおいて、持続可能性(サステナビリティ)は最優先事項となっています。これは、電動駆動システム以外の面にも適用されています。その一例としては、このクルマのフロアカバーがリサイクル素材で作られていることが挙げられます。

 また、クロームメッキされた装飾フレームの代わりに、表面に高品質な多層塗装仕上げを施したフレームを使用しています。この塗装された艶消しプレキシガラスは、深みのある印象を生み出します。

 ヘッドレストが一体化された4つのシートの張地には、熟練工の手によって製造された、快適なアルカンターラが採用されています。このシートには、太い糸を使用したダブルステッチによる装飾が施されています。

 速度、充電レベル、ナビゲーションといった最も重要な情報を表示するバーチャルコックピットは、ステアリングホイールの後方に設置されています。拡張現実(AR)機能を備えた大型ヘッドアップディスプレイは、このクルマの新しい機能です。このディスプレイは、ターンインジケーターなどの重要なグラフィック情報を、車両前方の道路上に浮かんでいるように投影することができます。

 タッチエレメントを使用したステアリングホイールの操作パネルでは、頻繁に使用する機能を割り当てることができます。センターコンソールの中央部分には、インフォテインメント及び車両の機能を表示及び操作するための、12.3インチタッチスクリーンが設置されています。このディスプレイは、操作性を向上させるためにドライバーに向けて設置されています。エアコンディショナー用のボタンは、その下に配しています。

 センターコンソールは、シフトレバーやパーキングブレーキレバーを設置する必要がないため、携帯電話用の充電クレードルを含む、広い収納スペースとなっています。美しくデザインされたトレイのような部分には、トランスミッションのモードを選択するためのボタンが一体化されています。ドアには、従来のドアポケットに加えて、手の届きやすい位置にボトルホルダーも設置されています。

効率的なパフォーマンス:駆動システムとサスペンション

 モジュラー・エレクトリフィケーション・プラットフォーム(MEB)は、幅広い駆動方式と出力レベルに対応しています。Audi Q4 Sportback e-tron conceptには、ハイパフォーマンスな電気駆動システムが搭載されています。フロント及びリヤアクスルは、電気モーターによって駆動されます(電動quattroシステム)。
 フロント及びリヤアクスルをつなぐ、機械的なリンクはいっさい存在しません。その代わりに、電子制御システムが、トルクを一瞬で前後のアクスルに最適に配分します。これにより、このSUVクーペは、あらゆる気象条件やあらゆる路面状況で最適なトラクションを発揮することができます。

 ほとんどのケースでは、Audi Q4 Sportback e-tron conceptは、最高の効率を達成するために、主にリヤに搭載された永久磁石同期モーターを使用します。効率上の理由から、通常はリヤアクスルにより多くの駆動力が配分されます。

 ドライバーが、リヤの電気モーターが供給可能なパワーよりも多くの駆動力を要求した場合、この電動4輪駆動システムは、必要に応じてフロントの非同期モーターにトルクを配分します。これは、滑りやすい路面や高速コーナリング中にスリップが発生する前、あるは車両がアンダーステアまたはオーバーステアの状態になる前にも予測的に行われます。

 リヤの電気モーターは150kWの出力と310Nmのトルクを発生します。フロントの電気モーターは出力75kW、トルク150Nmです。前後を合計したシステム出力は225kWです。フロアに搭載されたバッテリーは、82kWhの容量を備え、WLTPサイクルで450km以上の航続距離を可能にしています。

 バッテリーは、最大125kWで充電することができます(事情は市場や時期により異なります)。125kW急速充電を利用できる場合、約30分でバッテリー容量の80%まで充電することができます。

しかし、この優れた航続距離は、大容量バッテリーだけで達成されるわけではありません。ファミリーの最初のメンバーであるAudi Q4 e-tron conceptと同様に、Audi Q4 Sportbackの設計も、最高の効率を求めて空気抵抗を削減することから始めました。

 その結果、この新しいコンセプトモデルのCd値(空気抵抗係数)は、Q4 e-tron SUVよりも0.01低い、0.26を達成しています。このコンパクトな電気自動車は、航続距離を最大化するために、洗練された回生システムも備えています。さらに、駆動系とバッテリーを保護する、CO2ヒートポンプを備えた高度な熱管理システムも、高い効率に貢献しています。

スポーティで正確なハンドリング


関連のニュース