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投稿日: 2018.11.30 13:24

悔いなく戦いきったアロンソのレーシング魂【今宮純のF1アブダビGPドライバー採点】


F1 | 悔いなく戦いきったアロンソのレーシング魂【今宮純のF1アブダビGPドライバー採点】

☆☆☆☆ カルロス・サインツJr.(ルノー)

2018年F1第21戦アブダビGP カルロス・サインツJr.
2018年F1第21戦アブダビGP カルロス・サインツJr.

 アブダビではこれまでいい結果がなく、6位入賞は自己ベスト。ウルトラソフトで37周も引っ張り、盤石なペースで“Bリーグ首位”と健闘。レース重視セットを考え、ハンドリングを夕闇の路面温度低下に合わせた“ヘッドワーク”。いい仕事を済ませ、来季アロンソの後を継ぐ。

☆☆☆☆ ルイス・ハミルトン(メルセデス)

2018年F1第21戦アブダビGP ルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンのバトル
2018年F1第21戦アブダビGP ルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンのバトル

 ひとことで言えばリラックス・モード。アメリカの俳優ウィル・スミスとじゃれあいながら、連勝で締めた最終戦。予選で見せたタイムアタックの巧さ、セクター1はじっくりと、セクター2はしっかりと、そしてセクター3は激しく……。最速セクタータイム無しでも83回目PP、1周のペース配分もさすがだった。五冠王に敵なし、表彰セレモニーもまるで独り舞台のように(?)。

☆☆☆☆☆ セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)

2018年F1第21戦アブダビGP チームと記念撮影するセバスチャン・ベッテル

 敗者の美学か意地なのか、54周目に最速ラップを叩き出し諦めずにプッシュ。初日からセクター3、とくに最後のコーナーふたつでアンダーステアが著しかった。それでもプッシュするベッテルとキミ・ライコネン、2018年シーズン後半のフェラーリを物語るシーンに思えた。予選はハミルトンに0.162秒及ばず、決勝も2.581秒届かず、ベッテルはすべての力をメルセデスにぶつけ敗れた。

☆☆☆☆☆ フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)

2018年F1第21戦アブダビGP ルイス・ハミルトン、フェルナンド・アロンソ

 なにより個人的に回想したことは、2001年オーストラリアGPでのミナルディPS01デビュー戦。3年落ちの“ヨーロピアンV10エンジンながら予選19位、決勝12位、ベネトン勢2台を抑えきった。そのときのアロンソは19歳217日、最年少完走記録だった。

 それから17年が過ぎた314戦目(参戦数)は予選15位、決勝11位で完結……。レースにおいて大事なのは競うこと、悔いなく戦うこと――アブダビGPはアロンソを見るだけでも、価値があったのではないだろうか。


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