更新日: 2019.07.18 08:55
次世代F1マシンにグラウンドエフェクトが復活か。バトル促進策の目玉とF1が発表
この効果について、トンバジスは次のように説明している。
「現在のマシンは2台分の距離まで前のマシンに近づくと、後ろのマシンはダウンフォースをほぼ50パーセント失うため、ついていくのが難しい。さらに、タイヤにもダメージを負うのだ」
「理由はふたつあり、ひとつはマシンがスライドしやすくなること。もうひとつは、タービュランスを受け、動きが遅い空気のなかで走ることで、タイヤとマシンの温度が下がらなくなることだ」
「しかし、(新規則では)後ろを走るマシンは今よりはるかにクリーンな空気のなかで走ることができる。マシン2台分の距離まで前のマシンに近づくことによるダウンフォース低下が約50パーセントだったものが、(2021年のマシンでは)5~10パーセントのロスに抑えられる」
「つまり、他のマシンの後ろをついていくことによるダウンフォース低下を大幅に抑えることになるのだ」
「大きな目的のひとつは前のマシンから発生される乱れた空気を改善し、後ろを走るマシンのパフォーマンス低下を大幅に抑えることである」
後続のマシンのタイヤがダメージを受ける問題に対応するため、ピレリタイヤにも変更がなされる。現在の13インチから18インチに変更され、デグラデーションがなく、ドライバーが今よりタイヤマネジメントに気を配らずにレースができるタイヤを作ることをF1側はピレリに求めているという。
「(予想しづらいレースにするために)我々がピレリに依頼してきたことは完全に間違っていた」とF1のチーフテクニカルオフィサー、パット・シモンズは言う。
「デグラデーションを高くするという目標は進むべき道ではなかった」
2021年の新レギュレーションは今年10月末までに明らかになる見込みだ。
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