2016年F1トップ10ドライバー(1)フェラーリとの蜜月時代を終えたベッテルの苦闘
■9位 ニコ・ヒュルケンベルグ
表彰台に立てなかったのは不運というほかない
(フォース・インディア 最高位4位 ランキング9位)
かつてフェラーリの目を引き付けた輝きを時折見せたものの、今年の序盤5戦はあまりぱっとしなかった。しかしスペインGP後にVJM09の最後の大型アップグレードが入ってから勢いを取り戻し、見事なパフォーマンスを何度か見せた。特に予選では全体的にペレスよりいい走りをしている。
モナコGPでは予選でフェラーリのキミ・ライコネンに勝って5位を獲得。チームがもっといい戦略を選んでいれば、ペレスの代わりに表彰台に乗っていただろう。
オーストリアで不安定なコンディションとなった際に3位を獲得、オースティンとメキシコでのQ3のラップもすばらしかった。2017年にルノーへの移籍が決まった後、新しいギヤを見つけたようだと言われたが、それについて本人は否定している。
今年のヒュルケンベルグはパフォーマンスにふさわしい結果を手に入れられなかったケースが何度かあった。自分に過失がないにもかかわらず戦いから脱落しなければならなかったレースは5戦、表彰台に立てなかったのも不運というほかない。
ランキング表を見る限りでは、ヒュルケンベルグはペレスに大差で負けているように見えるが、そういう評価はフェアではない。ヒュルケンベルグは非常にいい走りをしたし、2016年にフォース・インディアのドライバーのどちらが優れていたかといえば、わずかの差ではあるが、それはヒュルケンベルグの方なのだ。
この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています