ル・マン/WECニュース

投稿日: 2010.05.06 00:00
更新日: 2018.02.15 19:49

【ポルシェジャパン】ポルシェ モータースポーツニュースレター


ポルシェ モータースポーツニュースレター : 2010年4月

ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:ミヒャエル・マハト)のモータースポーツニュースレターでは、世界各国のポルシェモータースポーツに関する情報をお伝えいたします。

アメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS):優れた効率と迅速なピットワークによる成功

4月17日に開催されたALMS第2戦ロングビーチでのイェルク・ベルクマイスター/パトリック・ロング組の今シーズン初優勝の鍵となったのは、フライングリザード・モータースポーツによる電光石火のピットワークでした。ライバルたちがドライバーチェンジだけにとどめる中、ディフェンディングチャンピオンのポルシェ911 GT3 RSRはフレッシュなタイヤに履き替えて100分のレースを終え、GTクラスで優勝を果たしました。LMPクラスではマッスルミルク・サイトスポーツのポルシェRSスパイダーを駆るクラウス・グラフ/グレッグ・ピケット組が3位に入賞。さらにどちらのポルシェのマシンも、環境アワードであるミシュラングリーンXチャレンジを獲得しています。

ル・マン・シリーズ(LMS):8時間のレース後に飾ったワンツーフィニッシュ

4月11日にフランス南部ル・カストレで開催されたル・マン・シリーズ開幕戦で、フェルベマイヤー・プロトン・チームのポルシェ911 GT3 RSRをドライブするディフェンディングチャンピオンのマルク・リーブ/リヒャルト・リーツ組が優勝しました。8時間後、この2人のワークスドライバーは、同じチームのポルシェ2号車に2周の差をつけていました。2位に食い込む走りを見せたのは、ポルシェのワークスドライバーであるパトリック・ロングとマルティン・ラジンガー、およびチームオーナーであるクリスティアン・リードでした。

インターナショナルGTオープン:グルーバー/デベリコス組が初出場にして初優勝

4月17日にバレンシア近郊のリカルド・トルモ・サーキットで行われたインターナショナルGTオープン開幕戦で、アウトールランド・スポーツのポルシェ911 GT3 Rをドライブしたオーストリア人トーマス・グルーバーとギリシア人ディミトリス・デベリコスがGTSクラスで見事優勝を果たし、デビュー戦を成功で飾りました。スーパーGTクラスでは、IMSAパフォーマンス・マットミュートの911 GT3 RSRを駆るパトリック・ピレ/レイモン・ナラック組が4月18日に行われたレースで2位につけました。

ニュルブルクリンク・ロングディスタンスチャンピオンシップ:ポルシェ911 GT3 Rが連勝

4月24日に開催されたニュルブルクリンク・ロングディスタンスチャンピオンシップ第3戦は、クリス・マメロウとポルシェのワークスドライバーであるヴォルフ・ヘンツラーが駆るマメロウ・レーシングのポルシェ911 GT3 Rが制しました。これに先立って4月10日に行われた第2戦でも、ティモ・ベルンハルト/ロマン・デュマ/マルセル・ティーマン組のドライブするマンタイ・レーシングの911 GT3 Rが優勝しています。

ポルシェ911 GT3 R ハイブリッド:第2戦目にして表彰台に立ち、またF1ドライバーを魅了

革新的なポルシェ911 GT3 R ハイブリッドは成功への道を歩んでいます。4月10日に行われたニュルブルクリンク・ロングディスタンスチャンピオンシップの第2戦で、イェルク・ベルクマイスター/ヴォルフ・ヘンツラー組は480 PSの自然吸気エンジンと60 kW(82 PS)の電気モーター2個をフロントに積んだこのGTマシンを操り、見事3位入賞を果たしました。その2週間後、F1ドライバーのニコ・ヒュルケンベルグは生まれて初めて北コースをレーシングカーで数周走りましたが、北コースとポルシェ911 GT3 R ハイブリッドの双方に魅了されました。

ADAC GTマスターズ:ポルシェのワンツーフィニッシュによる新しいシーズンの幕開け

4月10日にオッシャースレーベンで行われた2010 ADAC GTマスターズの最初のレースでは、a-workx 911 GT3 Rをドライブするニクラス・ケンテニッヒ/セバスチアン・アッシュ組が優勝、またミュールナー・ポルシェ911 GT3 Rのフランク・シュミックラー/ケバン・エストル組も2位につけました。第2レースは、ミュールナー・ポルシェ911 GT3カップSを駆るルネ・ラスト/ティム・ベルクマイスターが制しました。GTマスターズ初登場だったラストは、ウェットコンディションの中、スリックタイヤを履いたマシンで驚異的な走りを見せつけました。

イタリアGT選手権:アウトールランド・スポーツがミサーノで勝利

4月24日と25日、ミサーノでアウトールランド・スポーツが輝かしい成績を収め、今シーズンのスタートを切りました。ワークスドライバーのパトリック・ピレとジャンルカ・ローダは、両方のGT3レースでニュー911 GT3 Rが無敵であることを証明し、特に最初のレースでは総合優勝を果たしました。同じくアウトールランドのパオロ・ルベルティ/ファブリッツィオ・デル・モンテ組も第1レースでは911 GT3 RSRによってGT2クラス優勝を果たし、総合ではチームメイトに続いて2位につけました。

ベルカー耐久選手権:プロスピード・コンペティションの圧倒的な勝利

4月11日にゾルダー・サーキットで始まったベルカー耐久選手権でも、ポルシェ911 GT3 Rが勝利を収めました。総勢40台の並ぶグリッドの2番手からスタートしたプロスピード・コンペティションのマーク・グーセン/マクシム・スーレ組は、GT3クラスでライバルの2位にほぼ1周差をつけて優勝を果たしました。

グランダム:TRGが表彰台の頂点に復帰

グランダムのGTクラスでは、プロダクションカーをベースとした911 GT3カップが、特別に製造されたチューブラーフレームのレーシングカーを相手に戦います。しかし、巧みなピット戦略もあって、伝統あるTRGチームは4月24日にバージニア・インターナショナル・レースウェイで行われた第4レースで今シーズン初勝利を果たしました。TRGポルシェのステアリングを握ったのは、アンディ・ラリーとテッド・バロウでした。

カレラカップ ジャパン:抜群のスタートを見せたルーキーの安岡

4月3日と4日に岡山で行われたカレラカップ ジャパンの第1戦と第2戦では、ともにディフェンディングチャンピオンの清水康弘が優勝を果たし、見事に周囲の期待に応えました。しかしイギリスの場合と同様、優勝者はルーキーと激しいバトルを強いられ、ただ一人チャンピオンのペースに食らいついた安岡秀徒が、2戦とも2位の座を獲得しました。

カレラカップ アジア:上海で無敵のクリスチャン・メンツェル

上海F1グランプリのサポートレースとして4月17日と18日に行われたカレラカップ アジアで、クリスチャン・メンツェルはポールポジションから2度のフラッグ・トゥ・フラッグで優勝を果たし、スターチェイス911 GT3カップでタイトル防衛の戦いを開始しました。ポルシェ アジアパシフィックによると、23台のニュー911 GT3カップがエントリーして新記録を達成しました。

カレラカップ ドイツ:ニック・タンディが手に汗握るシーズン開幕戦を制す

カレラカップ ドイツ第1戦(4月25日)では、ポールポジションからスタートしたニック・タンディ(コンラッド・モータースポーツ)が自身初となる優勝を果たしました。このイギリス人ドライバーに続く表彰台の残りの場所をめぐる争いは熾烈を極め、ホッケンハイムリンク18周後、6位からスタートしたニクラス・ケンテニッヒが2位に浮上、またグリッド9番手から追い上げたマルティン・ラジンガーが3位に食い込みました。

カレラカップ イギリス:ティム・ハーヴィが優勝し、ユアン・ハンキーが脚光を浴びる

レッドライン・レーシングのベテランレーサー、ティム・ハーヴィは、超高速サーキットのスラクストン(4月3日、4日)とロッキンガム(4月24日、25日)で4連勝を達成しました。しかし注目を浴びたのは、スラクストンでポルシェデビューを果たし、3位と2位を獲得した23才の新人ユアン・ハンキーでした。

GT3カップチャレンジ オーストラリア:昨シーズンを彷彿させるチャンピオンのキングスレー

4月10日と11日にタスマニアのシモンズ・プレインズ・レースウェイで3つの勝利を挙げたディフェンディングチャンピオンのマット・キングスレーは、0ポイントの状態からポイント争いのトップに躍り出ました。キングスレーは、バサーストでの第1戦ではアクシデントに見舞われてノーポイントに終われましたが、その後またたくまにトップに返り咲いたのは、あたかも2009年シーズンの開幕を忠実に再現しているかのようです。

レースノート:

ジャカレパグア・サーキットで行われたGT3カップチャレンジ ブラジルでは、元F1ドライバーのリカルド・ロセットがデビュー戦で優勝、また第2レースはクレメンテ・ルナルディが制しました(4月17日、18日)。2戦とも2位につけたアレクサンドル・バロスが新しいポイントリーダーとなっています。

ミサーノで行われたカレラカップ イタリアの第1戦と第2戦では、アレッサンドロ・バルツァンが優勝を果たしました(4月24日、25日)。

ノガロで行われたカレラカップ フランスで勝者となったのは、リュドビック・バデー/ケバン・エストルでした(4月4日、5日)。

デンマークのユランスリンゲンで行われたカレラカップ スカンジナビアの第1戦と第2戦では、フレドリック・ラーソンが2連勝を果たしました(4月24日、25日)。

イスタンブールで行われたGT3カップチャレンジでは、ジェンク・ジェイシュカー/ユジェル・オズベックが最初のレースを制しました(4月3日、4日)。

ブランズ・ハッチ・サーキットで行われたGT3カップチャレンジ イギリスのシーズン最初の週末は、ジム・ゲディーが他のドライバーを圧倒しました(4月4日)。