更新日: 2019.02.05 13:57
千代勝正、松田次生を擁すKCMG、初参戦のバサースト12時間で2台のGT-Rがダブル完走
一方、千代と松田、地元オーストラリアの若手ドライバーであるバードンがステアリングを握った35号車GT-Rは、光る速さをみせながらもトラブルに泣いた。
35号車GT-Rのファーストスティントを担当したのは2015年のバサーストウイナーである千代だ。スタート後、千代は1台を交わして15番手に上がると、2スティントの間に3つ順位を上げてピットイン。“ルーキー”の松田に35号車GT-Rを引き継いでいく。
その松田はスタートから3時間を迎える直前、先行するマシンが相次いでピットインしたことで初めてラップリーダーとなると、ピットイン後の第2スティントでは3番手のマシンを抜いて表彰台圏内に。また、暫定首位がピットインした4時間後には、ニューリーダーとなった42号車BMWのアウグスト・ファーフスをオーバーテイクしてみせ存在感を示した。
しかし、松田からバードンにドライバー交代を終えた35号車GT-Rは4時間35分過ぎにスロー走行となり緊急ピットイン。修復作業後にコースに戻るも、その後も同様のトラブルに見舞われ入出庫を繰り返すこととなった。
そうしたなかでも千代、松田、バードン組は粘り強く周回を重ね、一時は総合25番手まで下げていたポジションを同15位まで戻してチェッカーフラッグを受けることに成功している。
なお、35号車GT-Rはバードンのドライブ中に2分03秒5283というタイムをマーク。これは今大会の決勝ファステストラップとなっている。
初めてのバサースト12時間を戦い終えた松田は「マウント・パノラマ・サーキットは(走っていて)とても楽しかったです」とコメント。
「週末のイベントのなかでタイムを縮めることができ、また、何回かオーバーテイクをした後には一時的にレースをリードすることもできました」
「残念ながらいくつかのトラブルが出てしまいましたが、これもレースです」
「僕たちのGT-Rはとても良いペースを示すことができたので、次のレースを楽しみにしています。みなさんのサポートに本当に感謝しています」
バサーストは自身にとって特別な場所だと語る千代は「まず、ドバイ24時間以来、多くの仕事をこなしてくれたKCMGに感謝したいと思います」とチームに感謝の言葉を述べた。
「僕たちのレースペースは非常に力強いものでした」
「チームメイトのふたりもすぐにこの難しいサーキットに適応し、レースでもうまくドライブしていました。不運なトラブルがなければ、それこそ表彰台を争えたはずです」
惜しくも上位入賞とはならなかったものの、デビューレースでダブル完走を果たしたKCMGはIGTCの次戦、3月30日に行われる第2戦カリフォルニアでも2台のニッサンGT-RニスモGT3で参戦する予定だ。