更新日: 2021.08.26 18:31
ポルシェとフェラーリ、GT3化&ワークス参戦を禁じるWEC/ル・マンGTカテゴリーの方向性を支持
コレッタによれば、ファクトリーGTレーシングプログラムの関与を制限することで、“別のGTE”の出現を防ぐために支出を抑えることができるという。
ポルシェと同様に、フェラーリはすでにGT3カスタマーレーシング・ネットワークが充実しており、LMHプログラムが稼働すればWECでファクトリーGTチームと一緒にレースをする必要はないと考えている。
「正直なところ、将来のGTクラスはカスタマーだけのものになることを願っている」と語ったコレッタ。
「メーカーの協力を得て新しいカテゴリーを始めれば、コストはどんどん増えていく。2、3年後には“別のGTE”が誕生するだろう」
「おそらく、プラチナドライバーやゴールドドライバーを派遣するなどドライバーに関する支援はできると思う。しかし私の意見では、そのパートナーはシルバーやブロンズドライバーであるのが最善の方法だと思う」
■GT3車両を持たないGMは懸念を表明
WECと北米のウェザーテック・スポーツカー選手権を運営するIMSAは、将来のトップレベルのGTクラスに同じGT3プラットフォームを導入するが、メーカーが直接関与するエントリーを認めるかどうかで見解が分かれている。
FIAとACOが新しいGTクラスでカスタマーレーシングを重視している一方、IMSAはプロ/アマカテゴリーであるGTDに加え、オールプロのGTDプロクラスを2022年に創設する。これは今シーズン限りで廃止されるGTLMクラスに代わるものだ。
ズーリンデンによれば、ポルシェにとってこの決定は問題にならないという。
「IMSAでの活動はカスタマー・レーシングだ。来年も再来年も、そこにワークスチームは存在しない」と同氏。
「もし、顧客がGTDプロへの参戦を決めた場合、ル・マンでGTEプロへの参戦を決めた人がいたように、私たちは彼らをサポートするとともに最高のマテリアルを提供し、レースで勝てるようにする。それが我々の哲学だ」
WECの将来のGTカテゴリーがカスタマーレーシング志向になることについて、ゼネラルモーターズ(GM)のコルベット・レーシング陣営は懸念を表明している。
GMのスポーツカーレース・プログラム・マネージャーを務めるローラ・ウォントロップ・クラウザーは最近、コルベットがル・マンでファクトリープログラムを実行できないとしたら「がっかりする」と語っている。