ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2021.10.11 16:13
更新日: 2021.10.11 17:17

三つ巴の戦いを制した4号車コルベットが3連勝。GTDクラスは予想外の結末に/IMSA第11戦


ル・マン/WEC | 三つ巴の戦いを制した4号車コルベットが3連勝。GTDクラスは予想外の結末に/IMSA第11戦

 また、序盤に後れをとった79号車ポルシェ911 RSR-19はこのタイミングでコルベット勢とのギャップを縮め、リスタート後には2番手に浮上。さらに3号車コルベットが周回遅れに引っかかった隙を突いてオーバーテイクに成功する。しかし、直後に4号車コルベットと接触。これによりコースオフを喫した79号車は3番手に交代、3号車とともにふたたびトップを追いかける展開となった。

 しかし、その後はアントニオ・ガルシア駆る3号車、ケビン・エストレのポルシェともにギャップを拡げられ4号車コルベットの独走を許す結果に。トップチェッカーを受けたタンディ駆るコルベットは、ラグナ・セカ、ロングビーチに続く3連勝を達成しポイントランキングで首位に立つ僚友ガルシア/テイラー組との点差を127ポイントに縮めている。

 GTDクラスではコーション明けからローレンス・ファントール駆る9号車ポルシェと“大ベテラン”ビル・オーバーレンの96号車BMWによる接近戦が続く。そんななか迎えた最後のピットストップで順位が変動する。9号車が給油とタイヤ交換を行ったのに対し、96号車はスプラッシュでコースに復帰し首位を奪還したのだ。

 これで勝負あったかに思われた。しかしフィニッシュまで残り11分、BMWはターン1で3号車コルベットと接触。イン側に入ったコルベットのスピンに巻き込まれるかたちでスピンを喫し、右リヤタイヤをパンクさせてしまう。万事休すとなった96号車は優勝目前から一転、失意のクラス12位フィニッシュに。

 一方、労せず首位を奪った9号車ポルシェは、後続の1号車ランボルギーニを2.755秒差で抑え切り今季5度目のクラス優勝を決め、首位に立っているポイントランキングでもリードを拡げている。GTDクラス3位には来季のGTDプロクラス参戦を発表しているバッサー・サリバン・レーシングの14号車レクサスRC F GT3が入った。今戦が最終戦となったGTDクラスを対象とした“IMSAウェザーテック・スプリントカップ”では、23号車アストンマーティン・バンテージGT3(ハート・オブ・レーシングチーム)のロス・ガン/ロマン・デ・アンジェリス組がタイトルを獲得している。

 IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の次戦第12戦はロード・アトランタで行われる最終戦プチ・ル・マンだ。11月11~13日に開催される10時間耐久レースには今戦では出番のなかったDPi、LMP2、LMP3クラスも加わり、全5クラスの混走となる。このレースでは小林可夢偉がアクション・エクスプレス・レーシングの48号車キャデラックDPi-V.Rで参戦する予定。また、今季限りでシリーズからの撤退を発表しているマツダ・モータースポーツにとっては最終レースとなる。

3号車コルベットを交わしてトップに立った79号車ポルシェと4号車コルベットが接触
3号車コルベットを交わしてトップに立った79号車ポルシェと4号車コルベットが接触
79号車ポルシェはコース外に押し出される形となり失速。3号車コルベットにも抜かれ3番手に後退した。
79号車ポルシェはコース外に押し出される形となり失速。3号車コルベットにも抜かれ3番手に後退した。
パフ・モータースポーツの9号車ポルシェ911 GT3 R
パフ・モータースポーツの9号車ポルシェ911 GT3 R
ターナー・モータースポーツの96号車BMW M6 GT3
ターナー・モータースポーツの96号車BMW M6 GT3
優勝した4号車シボレー・コルベットC8.Rのニック・タンディ(左)とトミー・ミルナー(右)
優勝した4号車シボレー・コルベットC8.Rのニック・タンディ(左)とトミー・ミルナー(右)
GTDクラスのポイントリーダーとして最終戦に臨むパフ・モータースポーツのザカリー・ロビション(左)とローレンス・ファントール(右)
GTDクラスのポイントリーダーとして最終戦に臨むパフ・モータースポーツのザカリー・ロビション(左)とローレンス・ファントール(右)
非耐久レースを対象としたIMSAウェザーテック・スプリントカップのタイトルを獲得したハート・オブ・レーシングチームの23号車アストンマーティン・バンテージGT3
非耐久レースを対象としたIMSAウェザーテック・スプリントカップのタイトルを獲得したハート・オブ・レーシングチームの23号車アストンマーティン・バンテージGT3


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