更新日: 2022.05.19 13:49
バサースト12時間:9年ぶり勝利のメルセデス、IGTC開幕戦を席巻。サンエナジー1が同門対決制す
この結果、レース終盤の優勝争いはメルセデスAMG GT3を走らせるサンエナジー1と、エンジン交換のために予選を欠場し、最後尾からのスタートとなっていたメルセデスAMG・チーム・クラフト-バンブー、そして地元チームであるトリプルエイト・レースエンジニアリングの計3チームに絞られることに。
74号車アウディが脱落した時点で首位に立ったのはサンエナジー1の75号車メルセデス。その30分後、75号車を駆るストルツはクラフト-バンブーの91号車メルセデスをドライブするダニエル・ジュンカデラを17秒リードし、この状況は約45分後のピットストップまで続いた。
ピットストップ後、ジュンカデラから91号車のステアリングを受け取ったマーロ・エンゲルはヘルコーナーでコースオフを喫するシーンもあったが、徐々に首位75号車に乗り込んだグーノンとのギャップを縮めていく。
一方、トップ2台から約50秒の後れを取ったトリプルエイトの888号車メルセデスは、RSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップ王者の“SVG”ことシェーン・ヴァン・ギスバーゲンが乗り込むが、追い上げは叶わず3番手のまま。
75号車と91号車のギャップが約8秒に縮まって迎えた最終スティント。グーノンは同じメルセデスAMGファクトリーのエースに対して一歩も引くことなく、その差を維持してみせる。結果、サンエナジー1・レーシングの75号車メルセデスは8.7秒差で同門対決を制し、メルセデス陣営にとって2013年以来、通算2度目のバサースト12時間総合優勝をもたらした。グーノンはベントレー・チームMスポーツで優勝した2020年に続き2大会連続で栄冠を手にしている。
メルセデスAMGチーム・クラフト-バンブーの91号車が総合2位、トリプルエイト・レースエジニアリングの888号車メルセデスがトップから1分35秒おくれの総合3位となり、今大会はメルセデスAMG勢がワン・ツー・スリーで表彰台を独占してみせた。
ペナルティに泣いた74号車アルディは1ラップダウンの総合4位に終わった。総合5位にはウォール・レーシングの6号車ランボルギーニ・ウラカンGT3が入っている。
全4戦で争われるIGTCの次戦第2戦は7月28~31日、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで開催されるトタルエナジーズ・スパ24時間だ。