更新日: 2017.04.24 14:52
TOYOTA GAZOO Racing 2017スーパーフォーミュラ第1戦鈴鹿 レースレポート
決勝
4月23日(日)の鈴鹿サーキットは、雲一つ無い好天に恵まれ、気温23度、路面温度37度というコンディションで、午後1時40分から35周(203km)で競われる決勝レースのスタートが切られた。
ポールポジションの中嶋一貴は若干スタートで遅れたように見えたが、トヨタエンジンのパワーを活かし、首位の座をキープして1コーナーへ。一方で、最前列2番手に並んでいた国本は、3位へとひとつポジションを落としてしまった。
後方勢は、得意のダッシュで7番手グリッドから5位へとジャンプアップしたロッテラーを先頭に、1周目終了時点から次々にピットイン。関口、ローゼンクビスト、キャシディらもこれに続いた。
2周目終了時点で4位の石浦、3周目終了時点では3位の国本もピットへ。給油と、タイヤ一本交換でコースに復帰した。
これで、ピットインしていないのは首位の中嶋一貴とそれを追う山本 尚貴(TEAM MUGEN)を含めた6台に。18番手からジャンプアップした小林可夢偉と、13番手スタートの大嶋和也もピットに入らず、それぞれ5位、6位へと順位を上げ前を追った。
首位を行く中嶋一貴は2位の山本をじりじりと引き離して行き、9周目にはその差は3秒以上と独走態勢に入った。
後方では、12周終了時に小林がピットへ向かい、11位でコースへ復帰。昨年のGP2チャンピオンとして注目を集めるピエール・ガスリー(TEAM MUGEN)との激しい10位争いの末に、19周目のシケインでこれをパス。10位へ浮上した。
21周目、ピットを引っ張り、3位までポジションを上げていた大嶋がスプーンコーナーでスピン。そのままコース上に車両を停めたためにセーフティカーが導入された。
この時点でピットインしていなかった上位2台は、このタイミングでピットへ。中嶋一貴もライバル同様タイヤ一本交換作戦を採り、首位のままコースへと復帰した。
27周目にセーフティカーが退きレース再開。首位の中嶋一貴はここでも好ダッシュを決め、1周1秒のペースで後続を引き離していった。
上位4台がそれぞれ間隔を置いて周回を重ねる中、その後方では、5位のロッテラーに、タイヤを4本交換したばかりのライバルが迫り、また、9位へと順位を上げた小林が、ポイント獲得をかけて激しく前車を攻めるなど、各所でテール・トゥ・ノーズの接近戦が最後まで続き、観客を沸かせた。
中嶋一貴は、最終的に2位に5秒以上もの大差をつけ、独走でトップチェッカー。金曜日の練習走行から、ほとんどのセッションでトップタイムをマークするなど、圧倒的な速さで週末を支配し、自身スーパーフォーミュラでは2015年第5戦オートポリス以来、通算9勝目をポール・トゥ・ウィンで飾った。中嶋一貴にとっては、前週のWEC第1戦シルバーストーン6時間レースに続き、2週連続の勝利となった。
国本は一時石浦に迫られるなど厳しいレースとなったが、3位を守り切って表彰台フィニッシュを果たした。石浦が4位、ロッテラーが5位。小林は最後まで前車を攻めたが惜しくも逆転ならず、9位でチェッカーを受けた。
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