投稿日: 2024.10.14 15:40
更新日: 2024.10.14 15:41

TOYOTA GAZOO Racing 2024スーパーフォーミュラ第6戦&第7戦富士 レースレポート


スーパーフォーミュラ | TOYOTA GAZOO Racing 2024スーパーフォーミュラ第6戦&第7戦富士 レースレポート

 13日(日)も朝からほぼ雲のない秋晴れとなりました。気温22度、路面温度26度と前日よりはやや暖かいコンディションで9時よりノックアウト方式の予選が開始されました。

 Q1のA組では、各車残り2分程からアタックに入り、阪口が1分22秒614、福住が1分22秒629と僅差のタイムをマークするなか、坪井が1分22秒386でトップに。山下も1分22秒690と阪口、福住らとほぼ同タイムをマーク。

 各車2周目のアタックに入りましたが、ほとんどの車両がタイムを更新することができず。結局、坪井がトップタイム、阪口が4番手、福住が5番手、山下が6番手でQ2へ進出。大嶋は9番手、国本が10番手でQ1敗退となりました。

 B組でも、やや早めにアタックに入った小林が5番手、大湯が6番手でQ2へ進出。笹原が8番手、デ・フリースが9番手、小高10番手でQ1敗退となりました。

 Q2では、残り1分半を切るあたりで小林からアタックを開始。福住が1分22秒218をマークし、連続ポールかと思われましたが、チェッカー後、野尻がこれをかわす1分22秒152をマーク。しかし、勢いに乗る坪井が最後に1分21秒台に入れるタイムを叩き出し、坪井にとっては今季初となるポールポジションを獲得しました。福住は3番手、山下が6番手、大湯8番手、小林9番手、阪口が11番手となりました。

 坪井はこのポールポジションにより3ポイントを獲得し、この時点でランキング首位に躍り出ました。

■第7戦決勝

 14時40分、気温25度、路面温度35度、空には雲が増え、日差しがやや遮られるような状況の下、41周で争われる決勝のスタートが切られました。

 ポールポジションの坪井は好ダッシュを切った牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)に迫られますがうまく抑えて首位をキープ。3番手グリッドの福住は牧野にかわされるかたちで4番手へと後退。

 後方では9番手スタートの小林が7番手へ、11番手スタートの阪口も8番手へとポジションアップ。17番手スタートからひとつ順位を上げたデ・フリースは、2周目のダンロップコーナー進入時に、前を行く車両がスピンを喫したところに巻き込まれ、フロントノーズを破損。ピットインでの交換を強いられ、最後尾へと順位を落としてしまいました。

 このアクシデントでセーフティカーが導入され、7周目に再スタート。福住は好ダッシュを決め、TGRコーナー(1コーナー)で野尻をパスして3番手に浮上すると、9周目のストレートでさらに牧野もかわし、2番手へとポジションアップを果たしました。

 10周目を終えたところで、小林、国本、大嶋らがピットイン。翌周には大湯、小高らもピットへ向かいました。12周目、TGRコーナー立ち上がりで大嶋と国本が接触。大嶋はスピンを喫してストップ。これにより2度目のセーフティカー導入となりました。

 このタイミングで首位の坪井以下、ピットに入っていなかった他の車両も全車ピットへ。素早いピット作業により、坪井は首位のままコースへ復帰。福住も2番手を守ることとなりました。

 17周目に再スタートが切られると、首位の坪井の後方では、福住が佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)と抜きつ抜かれつの2番手争いとなりますが、2番手を守りました。

 レース中盤は、坪井、福住のトップ2は3番手以下を引き離す展開に。中団グループでは、小林が前日に続きオーバーテイクショーを見せ、2回目のセーフティカーからの再スタート時は10番手ながら、30周目には7番手までポジションアップ。また、序盤の接触で一時は最後尾に落ちていたデ・フリースも小林に続く8番手までポジションを上げました。

 33周目、11番手走行の阪口の車両がトラブルで突然スローダウン、これを追っていた山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)の車両が接触してクラッシュ。3度目のセーフティカーが出されることとなりました。

 車両排除の後、レースは残り3周のスプリントで決されることに。坪井は3度目の再スタートも着実に決め、首位をキープ。福住も2番手のポジションを守るかたちに。小林も40周目に6番手へとポジションを上げました。

 セーフティカーが3度入る激戦を逃げ切った坪井がポール・トゥ・ウインでトップチェッカー。この富士大会では2レースを制覇、そして第4戦に続き、富士で3連勝を挙げることとなり、ドライバーズタイトル争いでも、2位に14.5ポイント差をつけてランキング首位となりました。

 坪井を追い続けた福住は悔しい2位。それでもKCMGにとっては第6戦の小林に続き2戦連続の表彰台獲得。福住にとってはTGRで初の表彰台獲得となりました。小林が5位、山下は8位、大湯が10位でポイント獲得を果たしました。

TOYOTA GAZOO Racing 2024スーパーフォーミュラ第6戦&第7戦富士 レースレポート
ポール・トゥ・ウインで今季3勝目を挙げた坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S) 2024スーパーフォーミュラ第7戦富士

●VANTELIN TEAM TOM’S 36号車 坪井翔(第7戦終了後コメント)

「予選でポールポジションを獲れたのはポジティブだったのですが、レースでは序盤からプッシュされるシーンが何度もあって、昨日みたいにはうまくいかないなと感じていました。ただセーフティカーが入ったりいろいろあったなかで、最後までOTSもしっかり残しつつマネジメントできたので、レースをコントロールして支配できたかなと思います。ただ、福住選手もかなりペースが速かったので、セーフティカーが出なかったら結構タフな戦いだったでしょう」

「今日はポール・トゥ・ウインで貴重な23点を獲得でき、今回の目標としていた2連勝、今年の富士大会は3戦全て勝てたことで、シリーズランキングもトップに立てて、ポイントリードもそれなりに開いた状態で鈴鹿に挑めます。ですが鈴鹿は開幕ノーポイントだったし、今日のレースでもまだまだライバル勢は手強く、このままでは勝てないというのは感じているので、鈴鹿で勝つために何が必要かをしっかり考えて、ここまで来たらチャンピオンを取るしかないと思うので、最後2戦とも勝ってチャンピオンを決められるように頑張りたいと思います」

「でもひとまず今週末は本当に完璧だったと思いますし、チームのみんなも2レース制で大変だったと思いますが、本当に感謝したいです」

●Kids com Team KCMG 7号車 福住仁嶺(第7戦終了後コメント)

「結果としては惜しくも2位ということで、KCMGに移籍してから初の表彰台ではあるのですが、チームが良いクルマに仕上げてくれて、勝てそうなレースだったということもあり、個人的にはすごく悔しいです」

「スタートで牧野選手に行かれちゃったのがもったいなかったかなとか、セーフティカーのタイミングもあまり良くなかったので、もっとレースをしたかったなっていう思いはあります。ただ、今日は何事もなく自分たちの思うようなレースができましたし、昨日は可夢偉さんが3位ということでチームとしては連続表彰台と、パフォーマンスも上がっていて流れも良いので、この勢いで、最終戦もチームみんなで頑張りたいと思います」


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