更新日: 2023.05.22 10:53
TOYOTA GAZOO Racing 2023スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス レースレポート
21日(日)も好天に恵まれ、午後3時、気温23度、路面温度38度のコンディションで、41周で争われる決勝レースのスタートが切られました。ポールポジションの坪井は首位をキープ。3番手スタートの阪口が好ダッシュを決めて、ポジションを上げ、セルモ・インギングの2台がワン・ツー体制に。4番手スタートの宮田も好スタートでリアム・ローソン(ホンダ)に並びかけるも4番手をキープ。その後、序盤戦は上位勢に大きな順位変動はありませんでしたが、首位の坪井が徐々に2番手以下との差を広げていきました。
義務づけられているタイヤ交換が可能となる10周目を過ぎると、下位勢からピットインが始まりました。上位勢では3番手を走行していたローソンが13周を終えたところで最初にピットへ。翌周には2番手走行中の阪口がピットへと向かいましたが、惜しくもローソンの後方でコースへ復帰。さらに先にピットインしていた牧野任祐(ホンダ)から猛追を受けましたが、ポジションはキープ。その後は、ピットを終えた組での最上位のローソンと、ピットインせずに周回を重ねる首位の坪井がタイム差を睨みながらの、見えない敵との戦いが続くこととなりました。
25周を終えたところで首位の坪井がピットイン。ローソンのうしろでコースに復帰しましたが、ファステストラップを更新する速さで追い上げを開始。その差は1秒以内に縮まりました。
しかし、ピットインを追えた組で3番手を争っていた阪口と大湯都史樹(ホンダ)が29周目に接触し、大湯はコース外のグラベルにストップ。車両排除のためにセーフティカーが導入されました。上位を争う好走を見せていた阪口はこの接触で車両にダメージを負い、レースを終えることとなってしまいました。
このセーフティカーが導入されたタイミングで、それまでピットに入っていなかった宮田、山下、平川、関口が一斉にピットイン。ローソン、坪井に続く位置で宮田と山下はコースへと復帰しました。
全車がピット義務を終え、ローソンが首位、坪井が2番手、宮田が3番手、山下が4番手、平川が7番手で、34周目にレースは再開。残り8周でのスプリントレースとなりました。再スタートで抜群のダッシュを見せた平川は1台をかわすと、36周目にも前車をかわし、山下に続く5番手へと浮上。一方で2番手の坪井はペースが上がらず、その後に宮田、山下、平川が僅差で連なる形となりました。
宮田は37周目から38周目にかけて、オーバーテイクシステムを駆使して坪井をパス。2番手へとポジションを上げると、さらに首位のローソンを追いましたが、追い上げもそこまで。宮田は2位でフィニッシュ。坪井は山下らの猛追を凌ぎきって3位。山下がコンマ3秒及ばず4位、平川が5位。国本が10位でポイント獲得を果たしました。
宮田は2戦連続、坪井は3戦連続の表彰台獲得で、ドライバーズランキングでは宮田が首位ローソンに4点差の2位、坪井は11点差の3位へと浮上しました。
■ドライバーコメント
●宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S 37号車)
「スタートは普通だったんですが、その後前に詰まってしまいました。僕なりのペースでレースは進めていきましたが、判断をミスしたところもあり、前に出ていれば自分のペースでもっといいレースができたかなと、ちょっと残念なところもあります」
「でもコース上での追い抜きが難しいオートポリスで、最後にあのワンチャンスを活かしてコース上でオーバーテイクができたのは良かったですし、鈴鹿に続いて力強いレースができ、ベストは尽くせたと思います」
●坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING 38号車)
「悔しいですね。ポールからのスタートだったので優勝したかったんですが、ちょっとレースペースが足りなかったですし、またセーフティカーが入ったのが僕にとっては不運なタイミングでした」
「非常に残念ですが、3戦連続表彰台と考えれば、完走したレースは全部表彰台に乗れているので、こういうハイレベルなレースを毎回できてればきっとチャンスは来ると思っています。今回なぜ遅かったのかをしっかり見つめ直して、次戦こそ優勝してチームみんなで笑えるように頑張りたいと思います」