スーパーGT:LEXUS TEAM SARD 2017年第6戦鈴鹿 レースレポート
第3スティント:ピット戦略とヘイキの猛追プッシュで4位浮上
平手のインラップのプッシュとアンダーカットのピット戦略が幸を奏し、素早い作業とヘイキのアウトラップの速さでコースには6位で復帰。空いたタイミングでの送り出しに成功し、ヘイキが上位陣を猛追して62周目に5位浮上と鬼神の追い上げを見せる。
どんどんと追い上げていく様子にコントロールラインを通過する度に歓声と拍手が沸き起こる。さらに手を緩めないヘイキが懸命にギャップを削って69周目には何と4位に浮上。そして、89周を終えて3位の23号車がピットインすると同時ピットインを敢行してピット争いに持ち込み平手にバトンタッチとなった。
![DENSO KOBELCO SARD LC500 2017スーパーGT第6戦鈴鹿](https://cdn-image.as-web.jp/2017/08/30111730/04_s-300x200.jpg)
第4スティント:平手が目まぐるしく変わる順位のなかで奮闘
2度目のステアリングを握った平手は、表彰台を狙って23号車を追いかける。戦略の違う19号車に先行許し5位に。94周目に2度目のSC導入となり前とのギャップがなくなるチャンスが訪れる。
ただギャップが削られたことで後続とも接近戦が展開されていく。102周目にSC解除後の104周目にHWの軽い12号車にかわされ6位に。106周目に同じくHWの軽い100号車にパスされ7位。
108周目23号車がペナルティで6位にアップ、109周目から12号車と5位争いのシーソーゲームと目まぐるしく順位がかわるなかで奮闘を見せる平手。ライバル勢がピットインを始めるなかで平手のペースが良いことからピットインを延ばす戦略をとった。
第5スティント:ヘイキがトップペースでクレバーに快走
好ペースの走りを続けた平手を121周を終えて呼び戻し、4回目のピット作業でも素早くヘイキを送り出すと4位で復帰して見せるチームワークを披露。トップペースで表彰台圏内を不撓不屈に目指すヘイキ。
このスティントからは柔らかめのタイヤを装着して一気に勝負に打って出たDENSO KOBELCO SARD LC500。追いすがる後続を引き離し、4位走行の19号車に迫り、138周目あたりから3位争いに持ち込んだ。
戦略の違う19号車は最後のスティントの給油量が多いと見込まれていたため余り無理をせずにプレッシャーをかけるのみで追い回すクレバーな走りのヘイキ。146周を終えて最後のバトンを平手に託した。
第6スティント:平手が死闘を繰り広げるも、まさかのコースオフで万事休す
最後のピット作業もミス無く素早く平手を送り出すと19号車をかわして3位に浮上する快挙で底力を見せた。だがHWの軽くペースの速い100号車が150周を超えたぐらいから急接近。
ここから10周以上に渡って3位争いの死闘が展開された。激しい駆け引きの攻防戦。粘る平手は巧みなライン取りで押さえ込んで3位を堅守。165周目に一旦抜かれたが抜き返す意地を見せたが、最終的に166周目のホームストレートで惜しくもかわされて4位に。
フィニッシュまで諦めずにプッシュを続ける平手であったが、168周目にペースが落ち19号車24号車の2台にかわされ6位に。100号車との死闘でタイヤを使い果たしたのかペースが上がらず苦しい状況に。そして、チェッカーは18時28分までの時間レースに切り替わり、あと残り3周となった169周目のデグナーカーブ出口にてまさかのコースオフ、ストップして万事休す。
結果、失意の13位完走扱いとなった。ドライバーポイントは獲得ならず(計36点)ランキング7位のまま、チームポイントでは1点を獲得(計50点)しランキング6位のままとなった。
残り2戦でフルポイント(42p)を獲得しても23号車が2位と6位になると届かない状況となり、自力タイトル獲得の目は潰えたが、昨年同様にチャンスは残っているので最後まで諦めずに戦う次の第7戦は、10月7日(土)・8日(日)にチャン・インターナショナル・サーキット(タイ)にてシリーズ唯一の海外戦として開催される。