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投稿日: 2019.11.04 17:40
更新日: 2019.11.06 20:52

D’station Racing AMR 2019スーパーGT第8戦もてぎ レースレポート


スーパーGT | D’station Racing AMR 2019スーパーGT第8戦もてぎ レースレポート

D’station Racing AMR 
Race Report – 2019.11.04

予選の不運が最後まで影響
完走果たすもポイントに届かず

AUTOBACS SUPER GT 2019 SERIES
Round.8 TWIN RING MOTEGI

­­http://dstation-racing.jp/pdf/2019/Dstation_sgt_2019_round8.pdf
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November 2 – 3 2019
Qualify : 20th Race : 17th

 2019年、アストンマーティン・ヴァンテージGT3にマシンをスイッチし、新たな冒険をスタートさせたD’station Racing AMR。開幕戦から大きなクラッシュに巻き込まれるなど波乱に富んだ一年となったが、シーズンは早くも今季最終戦となる第8戦ツインリンクもてぎを迎えた。今季数多くの不運に泣かされてきたD’station Racing AMRにとっては、是が非でも好成績を残し、ポイントを持ち帰りたいレースだった。そんな一戦に向け、英アストンマーティン・レーシングからエンジニアやメカニックが新たに招聘され、必勝体制でレースウイークに臨んだ。

 迎えた11月2日の公式予選日は快晴。午前の公式練習は、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラからステアリングを握りコースイン。セットアップを進めながら16周をこなし、藤井誠暢に交代。藤井は19周を走り、D’station Vantage GT3を予選に向けて仕上げていった。最終的に、この1時間45分の公式練習のなかで、D’station Vantage GT3は1分46秒782というベストタイムをマーク。6番手と好位置につけ、午後の予選に向けて期待を抱かせた。

 この最終戦の舞台であるツインリンクもてぎは、直線とタイトコーナーが組み合わされたレイアウトで、かつレース距離も通常より短い。ふだんのレース以上に予選で上位につけることが目標とするポイントのためには重要となる。チームはQ1を藤井に託し、Q2をオリベイラのスピードに賭ける戦略を採った。しかしそのプランは、まさかの展開で阻まれてしまう。Q1に向けコースインした藤井は、しっかりとタイヤをウォームアップさせアタックラップに挑んだ。好タイムが期待できるラップだったが、なんとその途中、アタックしていない他車が藤井の行く手を阻んでしまったのだ。故意ではないとしても、D’station Vantage GT3が失う損失は大きい。藤井の渾身のアタックも大幅なタイムロスを被ってしまい、1分47秒644というタイムに留まってしまう。シビアなGT300クラスでも、本来ならば可能だったはずのQ1突破が遠のき、終わってみれば20番手。Q2のオリベイラに繋ぐどころか、下位グリッドに沈む結果となってしまった。

 とはいえ、悔しさに暮れてばかりもいられない。レースに向けて全力を出さなければ目標には到達できないのだ。D’station Racing AMRは11月3日午後1時30分からの決勝レースに向け、気持ちを新たに臨んだ。

 スタートドライバーを務めたのは藤井。レースの火ぶたが切って落とされると、混戦のなかで20番手から17番手までポジションを上げることに成功する。序盤からライバルたちが前後にひしめくなか、タイヤ、そしてこのサーキットで最も厳しい部分と言えるブレーキを労りながら、藤井はチャンスをうかがっていった。6周目には16番手、さらに14周目には15番手に順位を上げていく。

 しかし、奮闘する藤井だがやはり前後のトラフィックが激しく、なかなか思ったようなペースで走ることができない。このままではタイムロスになってしまう。チームは17周でピットに藤井を呼び戻し、オリベイラに交代する作戦を採った。

 ただ、順位を争っていたライバルたちも、やはり相次いでピットに向かう。チームは見事な作業でオリベイラをふたたびコースに戻したものの、大幅なジャンプアップはならず。ピットイン直後こそオリベイラは快調に走行したが、終盤に向けてタイヤも厳しさを増していってしまった。

 オリベイラは苦しいコンディションのなかでもしっかりとD’station Vantage GT3をフィニッシュまで運んだが、終わってみれば17位。チームはひさびさに“波乱”のないレースを戦うことができたが、今回は逆に速さがともなわず、ポイント圏内に届かずレースを終えることになってしまった。ライバルたちのタイヤが得意なコースではあるが、悔しい結果となってしまった。

 目標には届かなかった。しかし今季、未知なる苦境のなかでD’station Racing AMRは今までにない経験を積んだと言える。この苦労を糧にし、さらなる飛躍に繋げなければならない。

D'station Vantage GT3
D’station Vantage GT3

D'station Vantage GT3
D’station Vantage GT3

QUATE:
星野 敏

Satoshi Hoshino Team Principal
今季最終戦ということで表彰台を期待していましたが、残念な結果となってしまい悔しい気持ちでいっぱいです。今シーズンは予選ではシーズン中盤から速さをみせることができましたが、最終的にはノーポイントで終わってしまい、不甲斐なく悔しい一年となってしまいました。来季のことはまだ決まっていませんが、なんとか体制を立て直したいと思っています。今季は初めてアストンマーティンにスイッチしましたが、印象は残すことができたとは思いつつも、レースは結果がすべてですからね。一年間応援ありがとうございました。

佐々木主浩
Kazuhiro Sasaki General Manager
今年は一年間、かみ合わないシーズンとなってしまいましたね。すごく惜しいレースもいくつもあったのですが、本当に残念に思っています。今回の最終戦も予選から運に恵まれず、決勝レースでもなかなか思うような速さをみせることができなかったのが悔しいところです。これからもう一度チームを立て直していきたいと思っています。僕は何より勝ちたいですからね。ファンの皆さんにもガッカリさせてしまい申し訳ない気持ちです。また頑張っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします。

藤井誠暢
Tomonobu Fujii Driver
予選でトラフィックに引っかかり苦しいグリッドになってしまいましたが、レースでは序盤順位を上げることができました。ただ、そこからのペースで上位と差があり、苦しい戦いになってしまいました。とはいえ全員が全力を尽くした結果ですし、これが今の実力だと思います。今季はクルマをスイッチし、開幕ではクラッシュ、中盤戦からは予選でいい部分もあり、戦略など悪いこともありました。最終的に無得点となってしまいましたが、来季何をやるにしても、それを活かし良いレースをしたいですね。応援して頂いた皆さま、チーム、AMRに感謝したいと思います。

ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
João Paulo de Oliveira Driver
予選から悔しい結果になってしまったね。このツインリンクもてぎでは、グリッドが非常に重要なのでなおさらだった。後方からのスタートになったがために、週末がより困難なものになってしまった。レースではやはりオーバーテイクは難しく、ポジションを維持する展開になってしまったし、タイヤの剛性がレース途中で厳しくなった。今週末はポイントが獲れると思っていただけにこの結果にガッカリしているよ。でも、僕たちはベストを尽くすことができたと思う。今年は本当に開幕から最後まで、タフな一年だったね。

藤井誠暢とジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
藤井誠暢とジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ

Official Website : http://dstation-racing.jp
Twitter : @dstation_racing
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D'STATION FRESH ANGELS
D’STATION FRESH ANGELS


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