更新日: 2021.08.23 21:23
TOYOTA GAZOO Racing 2021スーパーGT第3戦鈴鹿 レースレポート
GT300クラスは、Q1を2組に分けて実施。A組では織戸学がドライブするTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 30号車が5番手と好タイム。ジュリアーノ・アレジがドライブするarto RC F GT3 35号車も1分58秒台に入れ、6番手で自身初のQ2進出を決めました。66kgと重いサクセスウエイトを積む52号車は10番手、TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 31号車は12番手とタイムを伸ばせず、Q1敗退となりました。
Q1のB組では、午前中の公式練習走行で6番手と速さを見せていた96号車が、コースインしてすぐにブレーキのトラブルに見舞われ、アタックできず。一方、244号車の堤が1分57秒台という素晴らしいタイムを叩き出し、トップでQ2へ。69kgのサクセスウエイトを積むSYNTIUM LMcorsa GR Supra GT 60号車は10番手でQ2進出を逃しました。
Q2では、244号車の三宅がやはり57秒台に入れますが、ライバルがこれを上回り、それでも3番手と好グリッドを獲得。30号車が9番手、35号車が13番手から決勝レースに臨むこととなりました。
■決勝
22日(日)も雨の予報がありましたが、スタートを前にした午後2時過ぎには晴れ間も見え、気温31度、路面温度43度という暑さのドライコンディションでのスタートを迎えました。直前のウォームアップ走行でアクシデントが発生した影響で、予定よりも10分遅れの午後2時40分、2周のフォーメーションラップの後に、52周で争われる決勝レースのスタートが切られました。
19号車の9番手を最上位に、後方グリッドに並ぶこととなったGR SUPRA勢は、立川祐路がスタートを担当した38号車が序盤から気を吐き、すぐに19号車をかわして9番手に上がると、2周目にはさらに前車をパスし8番手、さらに前の車両に追いつき、7番手争いを展開しました。
6周目、首位を走行していた車両がクラッシュし、フルコースイエローからセーフティカーが導入。これで38号車は7番手、19号車が9番手、36号車が10番手、37号車が12番手、39号車が13番手、14号車が14番手で12周目に再スタートが切られました。
勢いに乗る38号車立川は、15周目のシケイン進入で6番手、18周目には5番手へと見事な追い上げを見せました。
最低周回義務となる全52周の3分の1である18周を過ぎると、ドライバー交代のためのピットが始まりました。5番手、6番手を走行していた38号車とヘイキ・コバライネンの39号車は21周目を終えたところでピットイン。その後37号車、36号車らもピットへ向かい、レースが折り返す26周目にはGT500クラスは全車がドライバー交代を終了。ピットタイミングの戦略などもあり、その時点でGR SUPRA勢では38号車が最上位の9番手、36号車が10番手、39号車が11番手、37号車が12番手と後方順位へと戻ってしまいましたが、そこから後半戦、GR SUPRA勢の猛烈な追い上げが開始されました。
中でも素晴らしい走りを見せたのが、36号車を関口から受け継いだ坪井。坪井は29周目に38号車石浦宏明をかわすと、32周目のストレートでライバルを抜き去り7番手、37周目にはGT300クラスの周回遅れを上手く利用して6番手へとポジションを上げました。
この時点で前の車両と6秒ほどの差があった坪井でしたが、じりじりとその差を詰めていき、42周目にはテール・トゥ・ノーズに。43周目の1コーナー進入でパスし、5番手へとポジションを上げました。
その後方では、8番手につける38号車の石浦、11番手の37号車平川亮が僅差で前の車両とのバトルを展開。38号車石浦は、三つ巴の6番手争いを繰り広げ、48周目に7番手に上がると、ファイナルラップの1コーナー進入でアウトから仕掛けましたが、立ち上がりでグリップを失い無念の失速。しかし、最後まで諦めないファイティングスピリットは観客を沸かせました。
5番手を行く36号車坪井も最後まで前車を追いましたがそれ以上のポジションアップは叶わず、5番手でフィニッシュ。38号車が8番手、平川の37号車は残り2周というところで前車をパスし、10番手で貴重な1ポイントを獲得しました。