大津弘樹 2022スーパーフォーミュラ第9戦&第10戦 レースレポート
DATE:第9戦 10月29日・第10戦 10月30日
TEAM:DOCOMO TEAM DANDELION RACING
CAR NO.6
■第9戦 結果
・FP1:10位
・QF:16位
・FINAL:13位
■第10戦 結果
・QF1:2位
・QF2:3位
・FINAL:2位
◼︎第9戦予選
Q1はBグループから出走しました。フリー走行からセッティング変更を施しましたが、思ったようなグリップを引き出す事ができず、8番手とQ1を敗退することとなってしまいました。AグループとBグループを合算すると16番手と後方から決勝を戦うことになりました。
■第9戦決勝
スタートの反応とクラッチミートが良かった事で1コーナーまでに2つ順位を上げ、さらに2コーナー出口でアウト側から1台パスし、オープニングラップで13位まで順位を上げる事が出来ました。
前を走る12号車をオーバーテイクする為にチャンスを狙っていきましたが、仕掛ける事が出来ず周回を重ねていき12周目を迎えた所でピットイン。タイヤ交換を行いコースに戻りました。ピットに入るタイミングの違いで、12号車の前に出られたことで更にポジションを上げて2ndスティント走り始めました。
タイヤの摩耗が進むと共に、中低速コーナーが曲がりにくい事が原因でペースが上がらず、後ろを走る53号車に差を詰められる展開となってしまいました。防戦していたものの、ホームストレートでスリップストリームからオーバーテイクされてしまい後退。その後も順位を取り返す事が出来ず13番手でチェッカーを受ける事となりました。
■第10戦予選
第9戦予選の結果からマシンセッティングの方向性を見直し、改善させる為にセッティング変更を施し、またドライビングの面でも詰められる箇所が多くあったので、ドライビングのイメージを変えて予選に臨みました。
Q1のアタックに向けてタイヤを暖めている段階でマシンからのグリップの違いを感じていました。アタックラップに入ると、前日との差に驚きながらも1周をまとめきり2番手でQ2に進出。Q2に向けて更にタイムが上がることを予測し、より攻めたセッティングに変更を施して臨みました。Q1よりも路面コンディションが良くなった分でコンマ2秒ほどタイムを更新しましたが、トップタイムとはコンマ4秒離されてしまい3番手から最終戦を戦う事となりました。
■第10戦決勝
スタート前の8分間の走行時にマシンバランスが良くなかった為、フォーメーションラップが始まるギリギリまでセッティングについてエンジニアと話し合い、変更を施して決勝に挑みました。
スタートは蹴り出しが良く加速出来たので36号車を抜きポジションを1つ上げて1コーナーに進入しました。S字コーナーを過ぎた際に1コーナーでストップ車両を回収する為にSCが導入。3周目にレースが再開されました。再開直後にオーバーテイクするチャンスを狙っていましたが、加速で差をつけられてしまった事と、セクター1を過ぎた時には大きく差を広げられてしまいました。オーバーテイクシステムを多用しながら差を縮めようとしていきましたが、タイヤの摩耗が進みペースが落ちてしまった為11周目にピットイン。タイヤのピークグリップを活かしてトップを走る1号車に差を詰めていた12周目にクラッシュ車両が発生したため再びSCが導入されました。
私は1号車よりも先にピットインした事で、このSCのタイミングでトップに立てる可能性があったのでセーフティーカーラインまで全速力で走行していきました。しかし、1号車がピットアウトする際にまだ距離があり、このタイミングで前に出る事が出来ず2番手のまま2ndスティントを戦うこととなりました。
レースは18周目に再開。私がタイヤを交換したタイミングが早かった事もあり、再開後は3番手の36号車に迫られる展開でしたが、徐々に差を広げていき一定の間隔を保った状態で周回を重ねていきました。トップの1号車とは5秒から6秒ほどまで差を広げられてしまっていました。最後の周まで攻め続けていきましたが差を詰める事ができず2番手でチェッカーを受ける事となりました。
■総評
はじめに、今シーズン2年目の全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦させて頂くにあたりご支援、ご協力いただいたスポンサーの皆様、そして最終戦まで素晴らしい環境でレースをさせて頂いたDOCOMO TEAM DANDELION RACINGの皆様に心より深く感謝を申し上げます。ありがとうございました。
今大会はなんとしてでも優勝を獲得するという強い気持ちがありました。前戦からのインターバルでこれまでのテストやレースにおいて良かったところ、改善すべき点だったところの振り返りをチームと入念に行い、レースウィーク中の状況にいち早く合わせられるよう準備を重ねて臨みました。その結果が第10戦に対してアジャストしたセッティングが大幅に改善したことが2位表彰台を獲得に繋がったと感じています。
今シーズンのシリーズランキングは9位でした。各レースで安定した速さを引き出す事が出来ず、目標としていた順位とは大きく離れた結果になってしまいました。試行錯誤を繰り返し苦しいシーズンだったからこそ多くのことを学び、成長に繋がった1年になったと思っています。
来シーズンもスーパーフォーミュラの舞台に立ち、チャンピオン争いに食い込む活躍が出来るよう日々の努力を惜しまず積み重ねていきます。
改めて今シーズンも多大なご支援、応援をして頂きありがとうございました。
引き続き宜しくお願い致します。