投稿日: 2024.07.22 17:42
更新日: 2024.07.22 18:12

TOYOTA GAZOO Racing 2024スーパーフォーミュラ第4戦富士 レースレポート


スーパーフォーミュラ | TOYOTA GAZOO Racing 2024スーパーフォーミュラ第4戦富士 レースレポート

坪井が圧巻の速さで4番手から追い上げ今季初勝利
大湯が2位でTGR勢ワン・ツー・フィニッシュ

 スーパーフォーミュラの第4戦が富士スピードウェイで行われ、4番手からスタートした坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)が今季初勝利。大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)が2位で続き、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)はホームの富士でワン・ツー・フィニッシュを飾りました。ポールポジションの福住仁嶺(Kids com Team KCMG)はピットで遅れるも巻き返し4位。国本雄資(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が6位、小林可夢偉(Kids com Team KCMG)が8位、平良響(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が9位でデビュー2戦目にして初のポイント獲得を果たしました。

 7月20日(土)と21日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦『第1回瑶子女王杯 全日本スーパーフォーミュラ選手権 第4戦富士大会』がモータースポーツ業界初の賜杯を授かる大会として行われました。

 前大会は梅雨のSUGOで赤旗中断により短縮終了となりましたが、そこから4週間、大会を前に梅雨明けが宣言された今大会は、概ね好天に恵まれ、2日間合計で49200人ものお客様が来場。夏の暑さの中で文字通りの熱戦が繰り広げられました。また、女性ドライバーのみのレース、KYOJO CUPもスーパーフォーミュラと初めて併催され、注目を集めていました。

 TOYOTA GAZOO Racing(TGR)勢は今季ここまでの3戦で惜しくも勝利に届かず、第2戦で2位表彰台を獲得した山下健太(KONDO RACING)がランキング4位、第2戦、第3戦で連続3位に入った坪井がランキング6位につけており、全7大会9レースで戦われる今シーズン、事実上の折り返しとなる今大会でのTGR勢の巻き返しに期待がかかりました。

 夏休みに入ったこともあり、今大会は“スーパーフォーミュラ夏祭り2024”として夏祭りの雰囲気を押し出した企画が数多く実施されました。イベント広場には縁日屋台の出店や戦隊ヒーローショー&グッズ販売も行われ、お祭り気分で一日中楽しめるイベントとして、家族連れのお客様などにも好評を博していました。

 また、恒例のOut of KidZania in SUPER FORMULAも実施され、お子さまがレースオフィシャルや管制、グリッドボードにアナウンスなどサーキットの様々なお仕事を体験。モータースポーツを支える裏方として、新たな魅力を実感していただきました。

 決勝レース終了後には、新たな試みとしてアフターレース・グリッドパーティーを実施。興奮冷めやらぬレース直後のホームストレート上で関係者、ゲスト陣がファンの皆さまとともにドライバーたちの健闘を称えて乾杯するという企画で、最後まで盛り上がりました。

TOYOTA GAZOO Racing 2024スーパーフォーミュラ第4戦富士 レースレポート
2024スーパーフォーミュラ第4戦富士 福住仁嶺(Kids com Team KCMG)

■予選

 20日(土)14時より、空は雲がかかっているものの、気温は32度、路面温度も48度と猛烈な暑さの中でノックアウト方式の予選が行われました。

 Q1は2グループに分けて実施。A組では、先週、地球の真裏のブラジルでWEC世界耐久選手権サンパウロ戦を戦ったばかりの小林と、笹原右京(VANTELIN TEAM TOM’S)が、他車より1周少ない、1周のみのウォームアップでアタックに入りました。小林は1分23秒506をマークし、これがターゲットタイムに。続いて笹原が1分23秒392と好タイムをマークし小林のタイムを上回ると、他の車両も次々にタイムアップ。

 午前中の公式練習走行でトラブルに見舞われ走行時間が限られることとなった阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)は、TGR勢最上位となる1分23秒323をマークし、4番手でQ2へと進出。笹原が5番手、小高一斗(KONDO RACING)が6番手でQ2進出を果たしました。小林は0.097秒差で惜しくも7番手。前大会に続き、今大会もITOCHU ENEX TEAM IMPULの19号車をドライブすることとなったTGR-DC(ドライバー・チャレンジ・プログラム)育成ドライバーである平良響は1分23秒523とまずまずのタイムをマークしましたが、惜しくもQ2進出はなりませんでした。

 B組ではTGR勢が速さを見せました。大湯が1分23秒078で暫定トップに立つと、福住がこのセッション唯一の1分22秒台に入れる速さを見せ、大湯をかわしてトップに。2週間前に同じ富士で行われた合同テストで総合トップタイムをマークした山下が3番手、坪井が4番手と、TGR勢がトップ4を占め、Q2へと進出を決めました。一方、国本と大嶋和也(docomo business ROOKIE)はタイムが伸びずそれぞれ8番手、9番手でQ1敗退となりました。

 Q2では、残り4分半ほどから各車アタックのためコースへ。トムスの2台は違う戦略をとり、残り3分でコースインし、1周のウォームアップでアタックを開始。坪井が1分22秒573とQ1を大幅に上回る好タイムを叩き出すと、ポール争いは史上まれに見る僅差となりました。
 
 この坪井のタイムを岩佐歩夢(TEAM MUGEN)がわずかに上回り、ポール確定かと思われましたが、最後に福住が1分22秒543をマークしトップに。大湯も1分22秒571というタイムをマーク。トップ4台がわずか0.03秒の中に入るという激戦を制し、福住がTGR勢に移籍して初めて、KCMGにとってもスーパーフォーミュラでチーム初となるポールポジションを獲得しました。大湯は2番手の岩佐と0.011秒差の3番手。そこから0.002秒差で坪井が4番手に続くこととなりました。

 山下が8番手、小高が10番手で、この小高までが1分22秒台。笹原は戦略が合わず11番手。阪口はアタック中にトラブルに見舞われ12番手となりました。

TOYOTA GAZOO Racing 2024スーパーフォーミュラ第4戦富士 レースレポート
2024スーパーフォーミュラ第4戦富士 大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)

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