投稿日: 2023.08.19 23:55
更新日: 2023.08.20 10:49

P.MU/CERUMO・INGING 2023スーパーフォーミュラ第7戦もてぎ 予選レポート


スーパーフォーミュラ | P.MU/CERUMO・INGING 2023スーパーフォーミュラ第7戦もてぎ 予選レポート

INGING MOTORSPORT
SUPER FORMULA 2023
P.MU/CERUMO・INGING

RACE REPORT
第7戦 モビリティリゾートもてぎ

2023年8月19日(土)予選
天候:晴れ 路面:ドライ

#38 坪井翔
予選:11番手
#39 阪口晴南
予選:12番手

 全日本スーパーフォーミュラ選手権の2023年シーズンは、まだ8月ではあるが早くも終盤戦を迎えた。シーズン第7戦の舞台となるのは、栃木県のモビリティリゾートもてぎ。このレースを終えると、2ヶ月近いインターバルで行われる10月の鈴鹿サーキットでの第8戦/第9戦を残すのみ。シーズン最終戦を良いかたちで迎えるためにも、このもてぎで好結果を残しておきたい。P.MU/CERUMO・INGINGの坪井翔と阪口晴南はオーバーテイクが難しいもてぎで好結果を残すべく、まずは公式予選での上位グリッド獲得を目指し、8月19日(土)からのフリー走行に臨んだ。

PRACTICE フリー走行

8月19日(土) 9:20〜10:50 天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム #38 坪井翔 1’34.384/#39 阪口晴南 1’34.685

 この週末のモビリティリゾートもてぎは、レースウイークを通じて晴天の天気予報が出ており、迎えた8月19日(土)は朝から薄曇りながら予報どおり晴天。この時季のもてぎは暑さが厳しくなることが多いが、午前9時20分からスタートしたフリー走行から非常に気温が高く、気温30度/路面温度41度というコンディションのもと行われた。

 坪井はまずコースイン後、3周ごとにピットアウト〜インを頻繁に繰り返しながら周回を重ねていく。12周目には1分34秒685、さらに14周目には1分34秒608にタイムを上げていった。「クルマのバランスはあまり良くなかったですが、ユーズドタイヤではタイムを少しずつ上げていくことができました」と坪井は振り返った。

 一方の阪口は、4周ごとにラップを重ね、セッション後半はアウト〜インを繰り返しながらセットアップを確認していく。「走り出しの感触はすごく良かったです」という阪口は、セッション残り20分というタイミングでピットに戻り、ニュータイヤを履きアタックラップに入っていった。

 阪口はセッション終了まで残り6分、坪井は残り5分というタイミングでコースイン。ここで坪井は1分34秒384までタイムを上げたものの、順位は17番手となった。

「ニュータイヤでアタックするタイミングで少し迷ってしまいました。トラフィックなどもあるなかでタイヤの限界を使い切ることができませんでした」と坪井は振り返った。

 一方の阪口は、この最後のアタックのタイミングではベストタイムを更新することができず、セッション開始直後の3周目に記録した1分34秒685がベストに。「コースインするタイミングが少し早かったりと、うまくアタックすることができなかった」状態。こちらも予選に向けた最終的な確認をしきれない状況でフリー走行を終えることになった。

2023スーパーフォーミュラ第7戦もてぎ 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)
2023スーパーフォーミュラ第7戦もてぎ 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)

QUALIFY 公式予選

8月19日(土) 14:50〜15:32 天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム #38 坪井翔 1’32.761/#39 阪口晴南 1’32.761

 フリー走行ではいまひとつ予選に向けた感触を確認することができなかったP.MU/CERUMO・INGINGの坪井翔と阪口晴南。とはいえ、コンディションが少しずつ上がっている状況で、午後の予選ではまた勢力図が変わる可能性もあった。チームはしっかりとコンディション変化を見越しながらセットアップを煮詰めていった。

 午後2時50分からのA組には、まずは阪口が出走した。気温33度/塗面温度46度という暑さのなかではあったが、心配された雷雨はなく、まずは一度コースインした後ピットに戻り、残り5分というタイミングで再コースインしていった。

 フリー走行でつかみかけていた感触が悪くないことを確認した阪口は、ここで1分33秒373というタイムを記録。4番手に食い込み、見事Q2進出を果たしてみせた。

 続くB組に出走したのは、午前のフリー走行であまり良くない感触だった坪井。A組の頃に比べるとやや雲が増え、わずかに気温が下がる状況で、さらにA組のラバーがコースに乗り、コンディションが上がっていた。A組よりもタイムが上がっていくなか、坪井はまずはアウト〜インをこなすとアタックを行い、ここで1分32秒849までタイムアップ。他車のタイム更新によりタイミングモニター上の順位が少しずつ下がっていったが、辛くも6番手に。こちらもQ2進出を果たすことになった。

 P.MU/CERUMO・INGINGは2台ともにQ2進出を果たすことになったが、もちろん狙うはさらなる上位。チームはコンディションの変化を見越しながらセットアップを進めていった。

 まずは坪井がコースインした後、一度ピットに戻るとふたたびコースに入っていく。その直前にコースインしたのは阪口だったが、先に1周のウォームアップを経てアタックラップに入ったのは坪井。ここで坪井は1分32秒761というタイムを記録する。

 そのわずか40秒ほど後のタイミングでコントロールラインを通過したのは阪口。記録されたタイムは1分32秒761。なんと坪井と阪口がまったくの同タイムを記録することになった。同じタイムの場合、順位としては先に記録した方が上になるため、結果としては坪井が11番手、阪口が12番手という予選順位になった。
 P.MU/CERUMO・INGINGの2台は、8月20日(日)の決勝レースは6列目から並んでスタートを切ることになった。

 順位としては中団だが、今シーズン最も暑いコンディションのなか、しっかりとしたペースを掴むことができれば順位を上げることもできるはず。酷暑が続くモビリティリゾートもてぎで、P.MU/CERUMO・INGINGはさらなる上位進出を目指していく。

#38 坪井翔

「フリー走行から予選にかけてはクルマのフィーリングはかなり良くなっていました。午前中はQ1を通ることができないかもしれない……という状況だったので、真ん中くらいの位置に戻すことができましたが、フリー走行であの位置だと、まわりも同様に上がっていくので、追いつききれない状況になってしまっています。前戦あたりからそういうパターンになってしまっているので残念ですね。前半戦のようなフィーリングを得ることができていないので、それがなぜなのか見つけないといけないです。また今季は良い決勝ペースが見つけられていないので、明日は今までの枠にとらわれず、チャレンジしていきたいと思っています」

#39 阪口晴南

「同チームでの同タイムは珍しいですね(苦笑)。ただ残念ながら、10番手とのタイム差が少しあるので、そこで厳しさを感じました。フリー走行での感触からグリップ感を増す方向で感触は良くなっていましたが、周囲のタイムの上がり方が大きくて。特にQ1からQ2は大きかったですね。僕たちのレベルが足りていませんでした。結果的に12番手スタートになりましたが、明日はしっかりとポイントを狙っていきたいです。ロングランについては今日に比べても、いろいろなやり方があると思いますし、今日はこれまでと違った調整方法も見つけられています。明日はそれをトライしてみて、今までと違う方向にいけたら面白いかな、と思っています」

立川祐路監督

「2台ともしっかりとQ2に進出することができましたが、残念ながらそこでの伸びがどちらも少なかったですね。仲良く同タイムとはなりましたが、チームの想像以上にコンディションの変化なのか、“トラックエボリューション”という路面コンディション改善があったようです。特に予選Q1からQ2にかけての周囲の上がり幅が大きかった予選でしたね。とはいえ、大事なのは決勝レースです。このモビリティリゾートもてぎはかなり抜きづらいコースレイアウトですが、今シーズンのクルマは昨年よりも抜きやすいはずなので、暑いなかでのロングランペースを改善し、なんとかポジションアップに努めたいと思っています」


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