投稿日: 2024.05.19 00:15
更新日: 2024.05.19 00:22

VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING 2024スーパーフォーミュラ第2戦オートポリス 予選レポート


スーパーフォーミュラ | VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING 2024スーパーフォーミュラ第2戦オートポリス 予選レポート

VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
RACE REPORT

Round.02 AUTOPOLIS

第2戦オートポリス

2024年5月18日(土)
予選
天候:晴れ 路面:ドライ

#38 阪口晴南
予選:4番手
#39 大湯都史樹
予選:11番手

 3月に開幕した2024年の全日本スーパーフォーミュラ選手権は、約2カ月のインターバルを経て第2戦を迎えた。舞台となるのは、大分県日田市のオートポリス。阿蘇の山間にあるアップダウンの激しいコースだ。VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGにとっては、2023年に予選でポールポジション、3番手を得た比較的相性が良いコースでもある。今季開幕戦でポールポジションを獲得した阪口晴南にとっても、そして浮上のきっかけが欲しい大湯都史樹にとっても、好グリッドを獲得しシーズンの良い流れに繋げるべく、5月18日(土)の予選日に臨んだ。

■PRACTICE フリー走行

5月18日(土) 9:15~10:45 天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム #38 阪口晴南 1分28秒306/#39 大湯都史樹 1分27秒654

 予選日のオートポリスは、朝から晴天に恵まれ、爽やかな天候となった。午前9時15分から行われたフリー走行は、気温22度/路面温度30度というコンディションのなかスタートした。

 セッションは開始から42分というタイミングで、#53 JUJUがトラブルでストップしたことから一時セッションは赤旗中断となったが、その他は大きなアクシデントやクラッシュはなく推移していった。

 第1戦鈴鹿では自身初めてのポールポジションを獲得していた阪口は、3~4周でピットアウト~インを繰り返しながら周回。23周を走り、セットアップを続けていった。

 阪口はセッション終了間際のチェッカー周に1分28秒306を記録したが、ここでのセットアップは「アタック向きではありませんでした」といまひとつの手ごたえで、フリー走行の結果は17番手となった。

「オートポリスはタイヤに厳しいですし、状況が刻々と変わるので、判断するのは難しいのですが」と阪口は断りながらフリー走行を振り返った。「原因は分かっているので、方向性を見失わないこと、あとはどの程度トライするかを見誤らないようにしたいですね」

 一方大湯も4周ほどのショートランを繰り返しながら19周を消化。チェッカー周には1分27秒654にタイムアップ。最後は10番手でフリー走行を締めくくった。

「第1戦鈴鹿のときのような苦しい状況にはなっていなかったので、その点は安心しました」と大湯は笑顔をみせた。「上位3チームが速いですが、予選に向けてポジションを上げられるトライを行ったつもりです」とこちらも午後の公式予選に向けて、セットアップ変更の手ごたえを得てフリー走行を締めくくることとなった。

VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING 2024スーパーフォーミュラ第2戦オートポリス 予選レポート
2024スーパーフォーミュラ第2戦オートポリス 大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)

■QUALIFY 公式予選

5月18日(土) 14:00~14:42 天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム #38 阪口晴南 1分27秒047/#39 大湯都史樹 1分27秒730

 迎えた午後2時からの公式予選。午前中は涼しさも感じられたオートポリスだが、気温もグングンと上昇。公式予選開始時には気温27度/路面温度47度まで上昇し、初夏の暑さも感じられるなかでの予選となった。

 まずスタートしたQ1のA組に出走したのは大湯。コースオープン後、一度ピットに戻り、残り3分のタイミングでコースに復帰。アタックラップに入っていった。大湯は午前のフリー走行で得ていた感触からセットアップを変えていたが、この変更が思ったほど劇的な改善には繋がっていなかった。とはいえ、4周目にはタイムを1分27秒838まで縮める。スーパーフォーミュラらしい超僅差のなか、大湯はこのタイムで6番手につけ、見事今シーズン初めてのQ2進出を果たした。

 A組の予選終了後、息つく間もないままスタートした午後2時15分からのB組。ここに出走したのは阪口だ。A組の大湯同様、一度コースインした後ピットイン。残り3分を切ってやや遅めのタイミングでコースインすると、タイヤをウォームアップさせ、アタックに入っていった。

 続々とタイムが記録されていくなか、阪口はアタック一閃。ここで1分27秒875を記録し2番手につけてみせた。トップタイムまで0.004秒差という僅差で、フリー走行からチームとともに取り組んだセットアップ変更が鋭いスピードに繋がっていることを実感させた。
 
 2台がともにQ2進出を果たしたVERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGは、午後2時35分から上位グリッド獲得を目指しQ2に臨んだ。コースインした阪口と大湯は、一度ピットに戻り、再度コースインすると、1周のウォームアップを経てアタックに入っていく。ライバルたちも続々とタイムを記録していくなか、まずは阪口がチェッカーを受ける。記録されたタイムは1分27秒047。あとわずかで1分26秒台には届かなかったが、それでも4番手に飛び込んだ。

 続いて大湯もチェッカー。ここで大湯は1分27秒730を記録する。コンディション変化に対応するべくセットアップを改良していったが、このQ2ではいまひとつ合わなかったものの、それでも11番手につけることができた。第1戦鈴鹿での苦境を考えれば、大きな進歩と言えるだろう。

 今回の公式予選では、2台がポイントをしっかりと狙える位置につけることができた。とくに阪口は表彰台圏内が目の前だ。

 オートポリスはタイヤに厳しいコースで、レースペースが決勝に向けて大きなカギを握る。VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGにとって、レースペースはこれまでも取り組んできた課題のひとつでもある。チームは課題解決に向け、一丸となって5月19日(日)の決勝に臨んでいく。

■COMMENTS
ドライバー/監督コメント
38 阪口晴南 SENA SAKAGUCHI

「フリー走行の状況を考えると、ここまで公式予選で順位を上げられるとは思いませんでしたね。前戦もフリー走行が苦しかったので、そこの理由は考えなければいけません。こうして予選までにリカバリーしてくれたチームには感謝ですね。路面コンディションが悪く、グリップが少ない状況でしたが、うまくバランスを立て直してくれました」

「僕としてもチームとしてもひとつ自信に繋がる予選になったのではないでしょうか。今回予選でポイントを獲れなかったのは悔しいですが、レースを考えたら表彰台が狙える位置だと思っていますし、前回ダメだった戦略とレースペース、スタートをしっかりと決めて、自信をもって臨みたいと思っています」

39 大湯都史樹 TOSHIKI OYU

「今回はQ1を突破することもできましたが、フリー走行よりも手ごたえがなかった印象でしたね。公式予選でも周囲がQ1、Q2とタイムを上げてくるのが通常ですが、そこまで上がった感じもなく、難しい予選になりました。とはいえ、鈴鹿からは進歩があった予選日になったと思っています」

「明日の決勝レースに向けてはペースも良さそうなので期待していただければと思います。ただ今日の反省をしっかりとしなければいけませんね。鈴鹿ではいろいろな課題がありましたが、今回は課題も多くはないので、ひとつずつ課題をクリアできるようにしたいです。阪口選手が予選でタイムを上げていたので、その理由を見極めながら、明日へ向けてまた考えていきたいです」

立川祐路 監督 YUJI TACHIKAWA

「阪口選手は朝のフリー走行ではあまり良い調子ではありませんでしたが、午後の公式予選に向けて良く持ち直してくれたと思います。また大湯選手については、フリー走行ではそれなりのフィーリングだったものの、午後の予選では状況にうまくマッチさせられなかったような印象もありますね。いずれにしても、ドライバーとスタッフが良く頑張ってくれたのではないでしょうか」

「前戦は阪口選手がポールポジションから苦しい展開になってしまったので、今回はチームとして表彰台圏内で終わることを目標にしています。阪口選手は狙える位置ですからね。大湯選手も、レースで彼本来のパフォーマンスが出せる状況にもっていきたいと思っています」


関連のニュース

スーパーフォーミュラ 関連ドライバー

スーパーフォーミュラ 関連チーム